児童文学概論

ヤングアダルトジャンルを読み、感想を示します。個人の駄メモです。ネタバレあり要注意。

天空の少年ニコロ 2 呪われた月姫

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2巻になって一気にスピードアップ。もはやドラゴンボールみたいになってる。ラストの龍の門なんかは頭の中でシェンロンが思い浮かんでたし。

月姫がいることで逆に物語が狭まっているような気がする。物語に恋愛や愛がはいるとロクなことにならないから、今回も入れるべきではなかったと思う。ニコロと月姫のことばかりにフォーカスが当たるのでせっかくのワクワクする設定が薄れてしまっている。

あと不老不死である仙人が弱すぎる。すぐ死ぬし、読んでいてストレスが溜まる。あと1巻で終わるわけだが、とにかく望むことは月姫が早く死ぬこと。もしくは助けるなら月姫エーテル側からこちら側の味方になること。

また気になるのは、引き続きフェイキンの正体だろう。

本当にこのニコロシリーズも前回のジョリーシリーズもそうだか、なぜこんなに主人公の男子がクズなのか。カイ・マイヤーさんは思春期の男子に何か勘違いをしているし、トラウマでもあるのかと疑ってしまう。

主人公の男子の心が弱すぎて、読んでいてこちらも病んでしまう。ガンダム的な感じ。ここから最後に向かってその弱かった主人公が勇気をみて、弱さを乗り越えるところを見せることで読書にカタルシスを味合わそうとしてるならもうやめて欲しい。大半の読書はカタルシスを味わう前にとっくに離脱してしまっているだろうから。