児童文学概論

ヤングアダルトジャンルを読み、感想を示します。個人の駄メモです。ネタバレあり要注意。

2019-02-09から1日間の記事一覧

ゴーストドラム

不思議な緊張感が漂う作品。古の禁断の書を読んでいるかのような独特のオーラを感じる。物語もとても整然とされていて普通に面白い。ぶっ飛んでいるという感じではなく、昔話にリアリティのある残酷さや自然の強さが加わったような内容だ。ストーリーはとて…

魔使いの弟子

最初は全然面白くなく、読み終わるまでに2ヶ月もの時間がかかったジョゼフ・ディレイニーさんの作品。ただ、2ヶ月目には中盤から後半を一気に読んでしまったくらい面白かった。エンジンがかかるまでは遅いが、中盤以降の爆発力は眼を見張るものがある。タイ…

魔法の館にやとわれて

お馴染みのダイアナ・ウィンジョーンズさんの作品。原題は「Conrad's Fate」つまりコンラッドの運命ということ。かなり邦題ではコテコテにアレンジされていて残念だが、中身は抜群に面白かった。主人公のコンラッドは悪い業を背負っているとおじさんから言わ…

グリフィンの年 下

ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの生み出す想像力の結晶のような作品。時代や時空、種別をすべて頭の中で生み出し、個性的なキャラクターを生き生きと自由自在に操ってひとつの愉快な物語を描く。まさに魔法使いは作者自身なのではないかと思わずほどオリ…